マイホーム購入時にかかる諸費用
マイホーム購入時には、物件価格以外に多種多様な費用が発生しますので列挙してみます。(住宅ローンによっては不要な場合があります)
ローン保証料 ローン申込時に保証会社に払う費用 100万円などになる場合も
事務手数料 ローン申込時に借入先金融機関に支払う費用
団体信用生命保険保険料(団信)返済期間中のもしもの死亡や病気に備えて加入する生命保険の保険料
火災保険保険料 ローンを借りる場合必須の場合があります
地震保険保険料
消費税 土地にはかかりませんが、建物購入にはかかります
仲介手数料 物件を購入した際、仲介業者に払う費用
住宅ローン代行手数料 住宅ローンの手続きを行った不動産会社に支払う費用
水道分担金
建物調査費用
など
団体信用生命保険(団信)
金融機関を保険契約者・保険金受取人として、住宅ローン利用者を被保険者とする保険契約のこおt。住宅ローンの融資金利に保険料相当分の金利を上乗せして住宅ローンの返済と一緒に保険料相当分を支払っていくやり方がある。利用者にもしものときに、家族にローンを負担させない仕組みです。
住宅ローン
住宅ローンの種類
- 公的ローン ①財形住宅融資 ②公務員共済
- 公的機関がバックアップする民間のローン フラット35
- 民間のローン 銀行 生保など
フラット35
全期間固定金利型の住宅ローン
住宅金融支援機構
商品名は同じでも、取扱金融機関によって金利や事務手数料が違ってくる
保証人不要 保証料、繰上げ返済手数料も不要 融資手数料はかかる
団信加入しなくてもよい
子育てプラススタート
2024年2月より子育て世帯支援のための「子育てプラス」スタート
金利引下げ幅を最大年▲1.0%に拡充(子3人までだとZEH住宅等との組み合わせで達成)
- 70歳未満
- 年収に占める総返済負担額の割合が35%以下(年収400万未満だと30%以下)
- 住宅金融支援機構の定める技術基準にあてはまること
- 融資額 100万円以上8000万円以内(建築費用内が条件)
- 返済期間 15年以上35年以内 もしくは 完済時年齢が80歳になるまでの期間 の短いほう
- 固定金利(2023年3月現在)最低基準金利1.68%
- 元利金等返済、元金均等返済から選択可能
- 毎月払い、6か月ごとのボーナス併用払いから選択可能
2022年10月よりポイント制度導入
住宅を、性能、管理修繕、エリアに分けて評価し、内容に応じてポイント付与
もっとも優遇幅が大きいのは省エネ性能の高い住宅であり、
ZEHの基準を満たす場合:3ポイント→当初5年間は0.5%、6年め~10年めは、0.25%金利が下げられる
加えて、長期優良住宅の認定を受けた場合:さらに1ポイント→6年め~10年めも、0.5%金利が下げられる
以下にあるフラット35リノベ(金利Aプラン)も計4ポイント
フラット35S
フラット35より低い金利が一定期間適用される
省エネルギー性、耐震性、バリアフリー性、耐久性・可変性 以上の要素から1つ以上満たす必要あり
①金利Aプラン 一次エネルギー消費量等級5以上
②金利Bプラン 断熱等性能等級4以上かつ一次エネルギー消費量等級4以上
③ZEH 一次エネルギー消費量20%以上
なお、フラット20(返済期間15年以上20年以内),フラット50(返済期間50年・長期優良住宅が対象 債務承継型)といったローンもある
財形住宅融資
財形貯蓄をしている人が利用できる5年固定金利型の住宅ローン
- 財形貯蓄を1年以上続け、申込日の前2年以内に預入を行っていること かつ、申込日に残高が50万円以上あること
- 勤務先から、利子補給・住宅手当などの負担軽減措置が受けられる人
- 満70歳未満
- 年収に占める総返済負担額の割合が35%以下(年収400万未満だと30%以下)
- 住宅金融支援機構の定める技術基準にあてはまること
- 住宅部分の床面積が70㎡以上280㎡以下
- 融資額 財形貯蓄の合計残高の10倍、または住宅取得価額の90%のどちらか少ない方(最高4000万円)
- 返済期間 10年以上35年以内(さらに80歳になるまで)
- 5年固定金利制
- 元利金等返済、元金均等返済から選択可能
- 毎月払い、6か月ごとのボーナス併用払いから選択可能
提携ローン
金融機関が住宅会社や不動産会社などとのこれまでの取引や、建てる物件の担保価値などを考慮して、より有利な条件で貸し出すローン
ローンにまつわる審査
内容はあくまで非公表ですが
クレジットや他ローンの延滞をしていないか
現在返済中の他のローンはないか
勤続年数が短くないか
健康状態は良好か
など
銀行からはいくらまで借りられるか?
住宅ローンと他の借り入れをあわせた年間返済額が、年収の35%まで
となっている場合が多い
固定金利型・変動金利型
固定金利型:最後まで金利が固定される安心感はある
変動金利型:半年ごとに金利が、5年ごとに返済額が見直されることが多く、返済額が変わる可能性がある
※2022年の調査では変動型が7割を超えた 。目先の金利は「変動金利型」の方が安いためか
金利は、融資実行日に最終的に決まります
さらに、全期間固定金利型、固定期間選択型、段階金利型、金利ミックス型、預金連動型などがある
元利均等返済と元金均等返済
元利均等返済 毎回の返済額が同額になるよう調整 こちらのやり方が主流だが、総返済額は「元金均等返済」より多くなる
元金均等返済 元金が毎回均等で、残っている元金にかかる利息が加わるやり方 最初返済額が大きいが、次第に減ってくる
不動産にかかる税金
以下のほか、印紙代などがあります。
不動産取得税
家や土地を取得したときにかかる税金 一度だけ
新築住宅の場合、固定資産税評価額から1200万円を控除したうえで3%を掛ける ※条件あり
(2024年3月まで本来4%のところ、3%に軽減されている)
固定資産税・都市計画税
家や土地などを所有しているとかかる税金 毎年課税される
ただし、2024年3月末までは固定資産税も減税される。
住宅を購入、または新築する際、床面積が一定の基準(50㎡以上280㎡以下)を満たしていると、固定資産税が新たに課税される年度から3年間(長期優良住宅であれば5年間)、床面積120㎡までの部分が2分の1に減額される。
登録免許税
所有権移転登記時(2%→0.3%)、所有権保存登記時(0.4%→0.15%)、抵当権設定登記時(0.4%→0.1%)の登録免許税も2024年3月まで軽減される仕組みがある。
住宅ローン控除
返済期間10年以上のローンを利用して住宅を取得すると、一定期間、ローン残高に応じて所得税が減ぜられる。
控除率 0.7%(2021年までは1.0%だった)
年末時点での借入金残高に所定の控除率をかけた金額が、納税済の所得税・住民税から払い戻される。(要・初年度確定申告)
控除を受けられる期間の上限は原則10年だが、例外として13年になる場合も。
控除される税額の上限や控除期間は、どのような性能の住宅を取得するか、いつ入居するかによって異なる。
認定住宅=認定長期優良住宅・認定低酸素住宅 ZEH=ネットゼロエネルギーハウス 省エネ住宅=省エネ基準適合住宅
2023借入限度額 | 2023年間最大控除額 | 2023控除期間 | 2024・25借入限度額 | 2024・25年間最大控除額 | 2024・25控除期間 | |
新築 認定住宅 | 5000万円 | 35万円 | 13年 | 4500万円 | 31.5万円 | 13年 |
新築 ZEH | 4500万円 | 31.5万円 | 13年 | 3500万円 | 24.5万円 | 13年 |
新築 省エネ住宅 | 4000万円 | 28万円 | 13年 | 3000万円 | 21万円 | 13年 |
新築 一般住宅 | 3000万円 | 21万円 | 13年 | 0円※ | ||
中古 認定住宅 | 3000万円 | 21万円 | 10年 | 3000万円 | 21万円 | 10年 |
中古 ZEH | 3000万円 | 21万円 | 10年 | 3000万円 | 21万円 | 10年 |
中古 省エネ住宅 | 3000万円 | 21万円 | 10年 | 3000万円 | 21万円 | 10年 |
中古 一般住宅 | 2000万円 | 14万円 | 10年 | 2000万円 | 14万円 | 10年 |
2023年12月 子育て世帯に限り、認定住宅・ZEH住宅・省エネ住宅については、2024年も2023年の上限のままとすることに!
そのほか、各種細かな要件があること、毎年運用ルールが変わっていたりするため、実際に活用する際は国税庁HPなどをよくご確認することをオススメいたします。
住宅ローン減税 2022年改正のポイント
・4年延長(2025年中の入居までが対象に)
・控除期間が新築13年、中古10年に
・控除率が残高の1%→0.7%に
・所得要件:3000万⇒2000万円以下に
・既存住宅の築年数要件廃止
・2024年以降、新築は省エネ基準適合のみ
2024年からの改正点
いわゆる省エネ住宅でないと、新築の場合、住宅ローン控除による軽減措置が受けられなくなる
2023年12月 子育て世帯に限り、認定住宅・ZEH住宅・省エネ住宅については、2024年も2023年の上限のままとすることに!
【移行措置】
①2023年内に建築確認を受ける
②2024年6月までに竣工
は、上限2000万円、最大10年となる
マイホームを売るとき
居住用財産の譲渡所得の特別控除
マイホームを売ったとき、利益が出ても、その利益が3000万円までなら非課税というもの
自分が住んでいた家屋を売る場合
今住んでいなくても、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売れば適用
(例 2023年4月15日に住まなくなったら、2026年12月31日までという意味)
特例の適用を受けるための要件
①自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ること(注)住んでいた家屋または住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の2つの要件すべてに当てはまることが必要です。
イ その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
ロ 家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
②売った年の前年および前々年にこの特例(「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」によりこの特例の適用を受けている場合を除きます。)またはマイホームの譲渡損失についての損益通算及び繰越控除の特例の適用を受けていないこと。
③売った年、その前年および前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていないこと。
④売った家屋や敷地等について、収用等の場合の特別控除など他の特例の適用を受けていないこと。
⑤災害によって滅失した家屋の場合は、その敷地を住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
⑥売手と買手が、親子や夫婦など特別な関係でないこと。
特別な関係には、このほか生計を一にする親族、家屋を売った後その売った家屋で同居する親族、内縁関係にある人、特殊な関係のある法人なども含まれる。
※(特定増改築等)住宅借入金等特別控除または認定住宅新築等特別税額控除については、入居した年、その前年または前々年に、このマイホームを売ったときの特例の適用を受けた場合には、その適用を受けることはできません。
また、入居した年の翌年から3年目までのいずれかの年中に、(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の対象となる資産以外の資産を譲渡し、この特例の適用を受ける場合にも、(特定増改築等)住宅借入金等特別控除の適用を受けることはできません。
マイホームを売ったときの軽減税率の特例
マイホーム(居住用財産)を売って、一定の要件に当てはまるときは、長期譲渡所得の税額を通常の場合よりも低い税率で計算する軽減税率の特例の適用を受けることができます。
課税長期譲渡所得金額 6000万円以下 通常20%(所得税+住民税)の税率が14%に軽減(6000万円超の場合は別の計算式あり)
この軽減税率の特例の適用を受けるには、次の5つの要件すべてに当てはまることが必要です。
①日本国内にある自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地を売ること。なお、以前に住んでいた家屋や敷地の場合には、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。また、これらの家屋が災害により滅失した場合には、その敷地を住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
※住んでいた家屋または住まなくなった家屋を取り壊した場合は、次の3つの要件すべてに当てはまることが必要です。
イ 取り壊された家屋およびその敷地は、家屋が取り壊された日の属する年の1月1日において所有期間が10年を超えるものであること。
ロ その敷地の譲渡契約が、家屋を取り壊した日から1年以内に締結され、かつ、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ること。
ハ 家屋を取り壊してから譲渡契約を締結した日まで、その敷地を貸駐車場などその他の用に供していないこと。
②売った年の1月1日において売った家屋や敷地の所有期間がともに10年を超えていること。
③売った年の前年および前々年にこの特例の適用を受けていないこと。
④売った家屋や敷地についてマイホームの買換えや交換の特例など他の特例の適用を受けていないこと。ただし、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例と軽減税率の特例は、重ねて受けることができる
⑤親子や夫婦など「特別の関係がある人」に対して売ったものでないこと
居住用財産の買い換え特例
マイホームを売って新しいマイホームに買い換える場合、売った時の利益(譲渡所得)にかかる税金を繰り延べることができます。
・所有期間10年超であること
・3000万円特別控除との併用不可(どちらかを選択)
税金について
所得とは
国民年金保険料をつかった節税
ここでおさらい 税金の所得控除8種(人的控除)
ここでおさらい 税金の所得控除7種(人的控除以外)